バックパッカーズ的ブログ
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壁神
壁を手でなぞりながら、進む。
不安を安心に変えるその手は、壁に擦られる。
曲がり角に差し掛かると、怖くて壁から手が離せない。
真っ直ぐ進む選択肢は閉ざされた。
壁が曲がるがまま、壁をなぞり進む。
手は血がにじみ始める。
しかし不安ではないようだ。
ならば良いのだろう。
壁から手を離して、真っ直ぐ進んでも、
先に同じように壁を触れる保障はどこにも無い。
ただ、気付けば同じ場所だ。
壁から手が離せないのだから仕方が無い。
でも不安は無い。
今度は手の平を怖くて見る事が出来ない。
こんな事なら、
初めから壁を触るべきではなかった。
壁から離れ、
道の中央を堂々と、真っ直ぐ歩けば良かったのだ。
Ryuta
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